私が出張撮影で写真を撮る時は100枚納品するために1,000枚以上撮っている。大量の写真の中からベストカットを選択するため、色々な部分を見て取捨選択している。その基準についてのお話。
1.写真の品質に対してのチェック
まず、写真の絵柄ではなく品質をチェックする。例え笑顔の写真であろうとブレていればそれは失敗写真。納品することはできない。ということで以下のポイントを見て基準以下の写真は省いている。
・ブレている
・ピンボケ
・色かぶり
・露出オーバーorアンダー
いずれの場合もPhotoshopなどで多少補正できるが、許容範囲を超えたものは省いている。
2.人物についてのチェック
人物が主役の写真では以下の様々な点に注目して写真を瞬時にセレクトしている。それぞれのポイントがよい表情なら納品する写真に、残念な感じに写っていれば省き納品しない。
・目
笑っている、優しい、キャッチライトが入っている、つぶっている、半分つぶっている、下を向いている
・口元
笑っている、口角が上がっている・下がっている、一文字、半開き、よだれが垂れている
・鼻
ゴミがついている、毛
・手元
揃っている、美しい、おとなしい、優しい、守っている、雑に見える
・足元
揃っている、美しい、膝が開いている、そそが乱れている
・姿勢
美しい、反っている、猫背、首が前に出ている、顎が前に出ている
・髪
揃っている、乱れている、顔にかかっている
3.背景のチェック
・顔、頭の周りの絵柄
木の枝が頭の中心に刺さるように写っていたり、顔や首の左右を直線が横切ったりしていないか。
・わる目立ちするものが写っていないか
被写体と関係ないもので写り込んで変に目立っているものがないか。
今回挙げたのは写真を選ぶ時に見ている基準であると同時に撮影時にも見ているポイントです。撮影時に上記に挙げたポイントに気づき、修正しながら撮影していけば、納品できる素敵写真の割合が上がる、すなわち腕が上がっていくのです。